渡蟹の旬は雌雄で異なります。今回使うのは7月頃から秋にかけてが旬な雄の渡蟹。雄の渡蟹は味噌や卵はありませんが、雌に比べて身がしまり、かつ甘みが強いのが特徴です。
甲殻類特有の濃い出汁が根菜類と相性が良いので、今回は同じく旬の冬瓜と合わせてしっかりと旨味を吸わせます。
<使用食材>
- 渡蟹(雄)
- 冬瓜
- 昆布
- 赤味噌
- 白味噌
<下準備>
・渡蟹はふんどしを剥がしてから甲羅を外し半分に割る。この時、”砂袋”と”がに”をきちんと外しておく。
・昆布は水につけ昆布出汁を水出ししておく。
・冬瓜は種を除き、皮を剥いたのちに一口大に切り、串が通るまで茹でておく。
<本調理>
1.蟹は脚を胴体から外し、胴体も幾つかにばらして、昆布出汁を加え鍋でことことと煮込む。昆布はいれたままで良い。
3.蟹からでるアクを丁寧に取り除いたら、別鍋に冬瓜とこの出汁を注ぎ水分がなくなるまで炊き上げる。
2.赤味噌に少量の白味噌を加え、出汁を少量ずつ入れながらすり鉢でしっかりと擂る。
3.十分に擂った味噌を味噌漉しで漉し、1の出汁を味噌汁に仕立てる。
4.お椀に冬瓜と蟹の脚、および蟹の身をほぐしたものを盛って、味噌汁を注げば完成。
<一言メモ>
・蟹の甘みを引き立てるため、赤味噌に少量の白味噌を加えて調味する。
・必ず味噌は擂って、濾す。美味しい味噌汁を作るには、これ必須。